Apple Watch と言えば、その多機能性だけでなく、洗練されたデザインも魅力の一つですよね。純正バンドと組み合わせると、洗練されたデザイン性が一層輝きます。
そんな純正バンドの中でも、「レザーリンク」はフォーマルな見た目と使い勝手を兼ね備えていると定評があります。ボクもつい最近まで、レザーリンクを愛用していました。
しかしこの度、とある理由によってレザーリンクの使用の継続を断念しました。
今回は、なぜレザーリンクを使うことを諦めたのか。この理由についてお話しします。
最初に結論を申し上げておきますと、レザーリンクは悪い製品ではありませんが、決して全てのシーンで使いやすい万能さはないと言うことです。
レザーリンクの魅力
まず初めに、レザーリンクの魅力に触れておきましょう。
レザーリンクは数少ない Apple 純正の革素材バンドのひとつです。
Apple の革製品といえば、iPhone のレザーケースや MacBook のレザースリーブなどでよく知られている通り、質感の高さに定評があります。
レザーリンクも例に漏れず、触り心地はさらさらで、とても着け心地が良いです。
また、このバンドは磁石で腕に固定します。針穴の位置を気にしなくていいので、どんな腕の太さの人でも必ずジャストフィット感覚で装着できるのも、素晴らしいポイントです。
デザインを見ると、Apple らしいデザインセンスが光る、一見デコボコのデザインがなんとも言えないチョイダサさを感じますが、不思議なことに腕に巻くと、それなりに高級感のある雰囲気を醸し出します。
さらに、フォーマル意識なカラーバリエーションで、オトナなモードやファッションにマッチします。
ボクは無難な黒色 (ミッドナイト) を選択し、約一年半にわたって使用してきました。
過去に何度かレビューをしていて、以下の記事にまとまっています。
レザーリンクの問題点
1. 蒸れる
しかし、使ってみて気付いたのは、このバンド特有の “温度感” です。過去記事でも触れていますが、特に夏場にレザーリンクを身につけていると、腕の下が蒸れやすくなります。
特に 2023 年の夏は過去最大級の酷暑なこともあり、少し外出するだけでも、汗でベトついて気になって仕方がありませんでした。
場合によって、この蒸れが皮膚トラブルの原因となることもあるため注意が必要です。ボクは皮膚トラブルこそ起こらなかったものの、レザーリンクさんサイドが汗で傷み、皮膚と触れている部分がハゲてしまいました。
こちらの画像の通り、購入後半年時点で革の表面がハゲ始めていましたが、さらに一年経過することで、一層痛みが加速していることがわかりますね。
2. 臭う
臭い。これがレザーリンクの使用継続を断念した一番の理由と言っても過言ではありません。まーじで臭くなります。
これは、ボクが実際に経験したエピソードです。
ある朝、ボクはいつものように身支度をしていました。
お風呂に入って爽やかな石鹸の香りを身にまとい、服を着て柔軟剤のフローラルな香りを迎えたら、準備完了!
さあ、出発だ!
……と、家の鍵を手に取ったその時でした。
今のボクはいい香りしかしないはずなのに。なぜでしょう。
馴染みのある、けれども特徴的な刺激が、鼻をついたのです。
——いや、まさかな。
疑いながら、恐る恐る Apple Watch を着けた腕を鼻に近づけました。
「こいつやーーーーーーーーー!!!!」
そうです。レザーバンドから汗の嫌〜〜〜な臭いが漂っていたのです。
自然なレザーの香りは本来心地良いものですが、汗や皮脂が染み込むことで、いつの間にかこのバンドの “香り” は圧倒的デンジャラスなものに変わってしまいました。
定期的なケアを怠ると、こんな BAD END を迎えてしまうことになります。
3. 洗えない
ところが、レザーリンクには罠があります。
レザーリンクは革素材。そう、水に弱いため、汗をかいた後のケアをしたくても、それが難しいのです。
Apple は公式のサポートページで、レザーリンクのメンテナンス方法について以下のように説明しています。
レザー製バンドの場合:
https://support.apple.com/ja-jp/HT204522
- 糸くずの出ない柔らかい布で、バンドのレザー部分を拭きます。必要に応じて、きれいな水で布を軽く湿らせてください*。
- レザーバンドは水に浸さないでください。レザーバンドは耐水性ではありません。
- バンドは十分に乾かしてから、Apple Watch に取り付けてください。直射日光の当たる高温多湿の場所にはレザーバンドを保管しないでください。
でもなあ、こんなんじゃあ臭いは取れないんだよ! マジで!
レザーリンクは使えない子なのか? 解決策を考える
しかし、ここで疑問が浮かびます。「普通の腕時計の革製バンドはどうやってメンテナンスしてるの?」と。
レザーリンクに限らず、世の中には革製の腕時計ベルトなんてごまんとあります。Apple 推奨のやり方がダメなら、過去の叡智にすがればいいんじゃないか!?
ということで次回、「激臭レザーリンクを新品同様にクリーニングしてみた」でお会いしましょう。