ボクが使用している「DS220+」のストレージ容量が不足してきているので、より大きな容量の HDD に交換することにしました。
この時の方法をまとめておきます。交換は非常に簡単なので、安心して作業ができますよ。
今回は DS220+ を使用して解説していますが、家庭向け Synology NAS であれば同じ方法で作業が可能です。
前提条件
念の為、ボクが HDD を交換した時の状況をまとめておきます。
- NAS 機種: DS220+
- 交換元 HDD 容量: 2 TB × 2 本
- 交換先 HDD 容量: 4 TB × 2 本
- RAID: SHR
今回は交換先に、Seagate IronWolf Pro 4 TB モデルを用意しました。
HDD 交換手順
1. 「ストレージ マネージャ」を起動する
DSM にアクセスして、ストレージ マネージャを起動します。
ストレージ マネージャには以下の手順でアクセスできます。
2. 「ストレージ プール」で HDD の状態を確認する
ストレージ マネージャから、ストレージ プールにアクセスします。
ここで、最初に取り出す交換元 HDD を特定します。交換元の HDD に容量差がある場合は、容量の小さい方がどちらのスロットに搭載されているかを確認しましょう。
今回のボクの場合は、どちらも 2 TB で共通しているため、どちらでも OK でした。
3. DS220+ の電源を切る
DS220+ はホットスワップ (電源を入れたまま HDD を交換する機能) に対応しているため、この工程は厳密には不要です。
ボクは大して時間もかからないので、念の為 DS220+ の電源を切りました。
電源は DSM からシャットダウンすることができます。
4. DS220+ の HDD を 1 台交換する
まず、手順 2 で特定した、容量の小さい方の HDD を取り出します。繰り返しになりますが、ボクの環境ではどちらも同容量だったので、スロット 1 の HDD を取り出すことにしました。
次に、交換先の HDD と交換し、DS220+ に再セットします。
5. DS220+ の電源を入れる
HDD の交換作業が終わったら、DS220+ の電源を入れましょう。
起動してしばらくすると、普段は聞きなれないビープ音が鳴り続けますが、焦る必要はありません。
6. ストレージ マネージャを再度開く
手順 1 と同じように、DSM からストレージ マネージャにアクセスします。
そこで「HDD / SSD」を選択し、新しい HDD が認識されていることを確認しましょう。「重大」やら「劣化」だの散々の言われようですが、ここでも焦る必要はありません。
この時はまだビープ音が鳴り続けたままです。
7. 交換した HDD を「修復」する
手順 6 で開いたストレージ マネージャで、「ストレージ プール 1」テキストの右側にある [ … ] をクリックします。
続けて表示されたメニューから [ 修復 ] をクリックします。その後は表示されるウィザードに従って操作を進めましょう。
ここでようやくビープ音から解放されます。
8. 修復の完了を待つ
修復が完了するのを待ちます。
ボクの場合、交換元の HDD が容量の 80 % 以上を使用していたため、「高速修復」が不可で、4 時間ほどかかりました。
9. もう一つの HDD を交換する
手順 3〜8 を繰り返して、もう一台の HDD も交換しましょう。
手順 7 のタイミングで、2 週目限定のウィザード画面があるので注意しましょう。
10. 正しくデータ移行ができたことを確認する
最後に念の為、データが正しく移行できているかを確認しておきましょう。せっかく HDD を入れ替えても、データがきちんと入れ替わっていなければ意味がないですからね。
同じくストレージ マネージャから「Data Scrubbing」(データスクラブ) を実行します。これもかなり時間がかかります。
以上で交換作業はおしまいです。お疲れ様でした。
HDD の交換作業が素人でも簡単にできるのは Synology NAS の魅力の一つですね。