WWDC24 で発表された新機能
日本時間 2024 年 6 月 12 日 (火曜日) 午前 2 時から行われた Apple の開発者向けイベント「WWDC24」。
ここで iOS や macOS など、さまざまな Apple 製品の大型アップデートが発表されました。
Mac から iPhone を操作する新機能
その中で個人的に気になった新機能がいくつかありますが、最も注目したのが「iPhone ミラーリング」機能です。
これは次期 macOS Sequoia の注目機能の一つで、いつでも Mac から iPhone にアクセスできるというもの。
iPhone ミラーリングによって Mac のキーボード、トラックパッド、またはマウスを使って、iPhone とそのアプリをワイヤレスで完全に操作できるのです。
iPhone ミラーリングの利便性
iPhone ミラーリングの登場によって、日常の中でわざわざ iPhone を手に取る必要がなくなります。具体的な活用シーンは以下の通りです。
iOS 専用アプリを Mac で使う
iPhone ミラーリングを使うと、Mac 上で iPhone がネイティブ動作するので、完全に正しい挙動で iOS 用アプリを使えます。
実は macOS Big Sur (M1チップ搭載) 以降、既に Mac で iOS 用アプリを動かすことはできていました。しかし iOS 用アプリを macOS 上で無理やりエミュレートしているので、正常に動作しないこともしばしばあります。
例えば『スシロー』のアプリでお店の予約を取ろうとしても、Mac からだとうまくできないんですよね。
こうした細かいストレスがなくなることを考えると、大きな進歩だと思います。
2 段階認証が簡単に
これまでは 2 段階認証を使うために、以下の手順を踏む必要がありました。
- Mac でサインイン要求する
- iPhone を手に取る
- 2 段階認証アプリを起動する
- 生体認証をする
- コードをコピーする
- Mac で貼り付ける
しかしiPhone ミラーリングによって、この手順のうち、(2) の iPhone を手に取るところから (4) の生体認証するまでの工数をすべてスキップできます。
非常に効率的だと言えますね。
iOS 用ゲームを Mac でプレイ
物理ボタンがなく誤操作が起きまくりな iPhone を使わずに、Mac の豊富な物理ボタンを使用してゲームをプレイできることはこの上ない魅力です。
特にボクが続けている『Duolingo』は間違いなく快適になります。また最近始めた『ポケモンスリープ』も、わざわざ iPhone を手にしなくてもアクセスできるので、手間がかからず便利ですね。
ただしミラーリングにあったって操作遅延がある可能性があるので、精密な操作が要求されるようなゲームで有効活用できるかどうかは未知数だと言えます。
その他のメリット
iPhone ミラーリングには、個人的にはあまり注目していないメリットもいくつかあります。
iOS の通知が Mac に届く
iOS の通知が Mac に届くようになります。これによって重要な情報を見逃すリスクを減らせる可能性があります。
ビビリなボクは通知が苦手で、iPhone も Mac も通知をすべて切っているため、関係がない機能です。
シームレスなドラッグアンドドロップ
Mac のアプリ間をドラッグアンドドロップするのと同じくらい、iPhone と Mac の間でファイル、写真、ビデオを簡単に移動できます。
ボクはファイル管理は Mac でしかしないため、使い所があまり想像できません。
高いセキュリティ
iPhone ミラーリングを使用中でも iPhone はロックされたままなので、他の誰も iPhone にアクセスしたり、何をしているかを見ることができません。
……と Apple は説明していますが、もとより誰かに見られるリスクがある環境だと、Mac の画面にはバッチリ iPhone の画面が写っているわけで、あまり恩恵があるようには思えませんね。
リリース予定と今後の展望
macOS Sequoia は例年の感じだと、10 月頃のリリースになるでしょう。
ただし macOS Sequoia のリリースと同時にこれらの機能が使えるかどうかはわかりません。
それでも非常に便利な機能であるので、10 月のアップデートが今から楽しみです。