品薄の Nintendo Switch を定価で輸入し、品薄の Pro コントローラをヨドバシでたまたま定価で購入し、ワイワイと遊んでいる Splatoon 2。
40 時間ほどかけてようやく全ルール S+ になれたため、ここらでやって来たことの棚卸しをしていこうと思います。
今作のゲームシステムについて
立ち回りやギアの紹介に入る前に、大前提としてゲームシステムを理解しておきましょう。下地作りは大切です。
打開が難しくなった
前作と比較し、Splatoon 2 はゲームスピードが随分ゆっくりなものとなりました。
原因は大きく 3 つ。
- スペシャルウェポンが全体的に弱体化した
- 復活時間短縮ギアおよびステルスジャンプギアの採用率が下がった
- マップ構造が複雑化した
マップ構造が複雑化したためクリアリングに時間がかかり、ステルスゾンビやスペシャルによるゴリ押しのが通用しないため、打開に時間がかかるようになりました。
ゾンビギアの性能低下に伴い、単騎特攻によるリスクリターンは圧倒的にリスク過多へ。丁寧に打開しなければ、「固められる→単騎特攻→死亡→固められる」の無限ループに簡単に陥ってしまいます。
よって、個人の力量はもちろんのこと、味方と息を合わせるための状況判断力をより問われるようになりました。
固め側がより有利になった
前述の通り、打開が難しくなりました。一方で、固めは前作と比較し容易なものとなっています。
主な原因は “打開が難しくなった” で述べたものと共通していますが、その内でも特に、スペシャルウェポンのバランスが悪さをしています。
- 位置問わず味方全員に無敵を付与するインクアーマー
- 空を飛び、機動力も兼ね備え、尚且つ直撃一確、爆風二確のジェットパック
これらの性能が固めと絶妙に噛み合っており、打開側の難易度向上に拍車をかけています。
使えるスペシャルウェポンに敵味方差異はありませんが、固めている側の方が、特にこれらのスペシャルウェポンの効果が高まります。
図 1
固めている側からすると、固められている側の行動範囲はリスポーン地点付近に限られます。そのため警戒しなければならない範囲が狭くて済み、効果的にスペシャルウェポンを押し付けられます。(図 1 参照)
図 2
対する固められている側は、クリアリングに慎重にならなければならないため、警戒すべき範囲が格段に広くなってしまいます。マップ構造の複雑化が更にこの傾向を強め、スペシャルウェポンを使用してもその効果を効率的に発揮できません。(図 2 参照)
固めに有利になる多くの状況が揃い踏み、前作と比較して大幅に固める側が有利になる状況を生んでいます。
だからこそ時間をかけてでも、じっくり慎重にクリアリングをするよう心掛けましょう。
今作のバレルスピナーについて
メインウェポン
上方修正
- メインインク効率アップ(4 回フルチャージ可)
- チャージ時間短縮(射撃時間は減少)
下方修正
- 塗り面積減少
- ヒト移動速度アップギア影響値減
- ジャンプ撃ち時の集弾性低下
- 弾速低下
- 射撃時間減少(チャージ時間も減少)
- メイン消費後インク回復開始までの時間増
と、かなりのナーフ調整を受けています。が、多くのシューターを寄せ付けない射程とキル速度は健在。
サブウェポン:スプリンクラー
変更点
- 時間経過で塗り能力が弱まるようになった(※1)
- 設置位置が地面から離れていればいるほど、塗り能力が低下するようになった
- 耐久値が下がった(対物攻撃力アップバレル 1 発で破壊できる)
※1
- 設置直後から 7 秒間……とても濡れる
- 設置後 7 秒から 17 秒まで……まぁまぁ濡れる
- 設置後 17 秒以降……おじいちゃん
スペシャルウェポン:ハイパープレッサー
前作メガホンレーザーからの置き換え。
射程無限で、オブジェクト貫通、スペシャル発動中はヒト状態の相手の位置を確認可能。発動時間は約 6 秒間。
しかしながら火力、機動力、射線移動のいずれもが超低水準。キルを取るには 8 ヒットも必要。ヒット間隔もお世辞にも早いとは言えず、スーパージャンプの着地狩りにも使えません。その上塗り能力は皆無であることから、打開用のスペシャルではなく、固め用のスペシャルだと割り切った方が良いです。
オブジェクト貫通性能、無限射程性能により、ガチヤグラにおいて真価を発揮します。
また、その他ルールについても人数有利な場合、塗り状況が有利な場合、対チャージャーなと、使い所さえ間違えなければ平均 1 キルは固い、「無能じゃないけど有能じゃないよ」のイメージなスペシャルウェポンです。
バレルスピナーの立ち回り
前作以上に味方のサポートが重要な役回りになりました。基本的には「前線に立つシューターを後ろからの塗りでサポート」、「射程圏内に入ってきた敵を倒す」、「死なない」これらの繰り返しです。前に詰めても仕事ができないことはありませんが、前作ほどの活躍は期待できません。
ダイオウイカという無敵がなくなったこともありますが、最たる要因はヒト速影響値の減少と弾速の低下。前作ではなんとかなったシューターとの近距離対面が難しくなり、中々 1 人で前線を上げるようなムーブが取れません。ヒト速が遅いため、ボムを歩いて躱すことができないことが尚更その傾向を強めています。
また、先述の通り、今作は一度固められると打開に驚くほどの時間を要します。打開しなければならない状況をなるべく作らないように、作ってしまったとしても最小限のアクションで済むように、常に生き延びてラインの維持に努めます。
ここまで書くと、「一生後ろにこもっていればええか!」と捉えられるかもしれませんが、実際は違います。
「前線に立つシューターを後ろからの塗りでサポート」と書いたとおり、常に前線を意識する必要があります。試合の展開とともに前線の位置が変わるため、逐一立ち位置を変えなければなりません。この際の立ち位置に初めは悩むと思います。予め、さんぽでおおよその立ち位置の見当を付けておきましょう。
ガチヤグラ、ガチホコはステージの構造上、カウントの進みが前作と比較し恐ろしいほど早くなっています。更に一度固めてしまえば固め続けられてしまうので、ノックアウトも積極的に狙えます。
つまり、一度押されたとしても打開ができれば望みは繋がります。生存率を高めることで強みの防衛力を発揮し、あわてず騒がず落ち着いて、諦めずに逆転を狙いましょう。
以下、ルール別に特筆事項を書き出します。
ガチエリア
味方の生存率を高める動きを意識します。
今作は初動を含めゲームスピードが遅いので、試合開始直後は味方の逃げ道、裏取りルートをしっかりと塗ってから前線へ上がりましょう。
人数有利獲得後は、ステージの中央付近から見張り役を担います。今作のステージはリスポーン地点から前線へ復帰するためのルートが豊富なため、ルートのひとつをガッチリ固めていても抜けられてしまうことが頻繁に発生します。全体を俯瞰するようなイメージで、デス要因を作らないよう立ち回ります。
ガチヤグラ
ガチ戦車になります。
前作のチャージャーのように、バレルが前線で出来ることは少ないので、積極的にヤグラに乗る係を担います。但し、フジツボスポーツクラブなど一部ステージでは長射程を活かせない部分がヤグラルートとなっているため、そこはシューターの皆様におまかせし、遠方から奇襲を防ぐ立ち回りに変更します。
おそらく現時点でバレルと最も相性の良いルールです。エリアと同様、デスしないことを常に心がけます。
ガチホコ
ホコ持ちになります。
ガチヤグラと同様、前線を切り開くことが難しいため基本的には自身でホコを持ち、カウントを稼ぐ役割を担います。とにかく前線を上げることが重要なルールですので、ホコ持ちでのデスは割り切り、前へ前へと推し進めましょう。
但し、前線を維持したい場合はあえて味方にホコを持ってもらうことも重要になります。対物攻撃力アップギアを採用している場合、バレルはフルチャージ 1 度でホコバリアを破壊できるという、破格の性能と化します。これを活用し、ホコバリアをコントロールする意識を持てるようになるといいかもしれません。
ギア考察
バレルスピナーと相性がいいと感じているのは以下の 6 つ。
相性★★★★★
- 対物攻撃力アップ
インクアーマーを 1 発で剥がせるようになり、対面で撃ち負けるリスクを大きく減少させられます。打開時のインクアーマー固めへの対抗策にも。更にスプリンクラーも 1 発で破壊が可能となり、相手の塗りの起点の抑制にもなります。
また、ホコバリアをフルチャージ 1 回で破壊できるようになるため、ガチホコでは必須と言っても過言ではないでしょう。
相性★★★★
- 爆風ダメージ軽減
足が遅くなり、爆弾を避けづらくなったこと。ダメージ回復までの時間が遅くなったこと。相手インクによるスリップダメージが大きくなったこと。ボムの爆風範囲が広がったこと。環境がクイックボムやジェットパックなど、爆発を伴う攻撃が大多数を占めていること。
これらの対策としてこのギアを採用することで、生存率を大きく高めることが出来ます。対ジェットパックを意識するならば、メイン 1 個分以上を積みましょう。このギアも打開時の安定感を増幅させてくれます。
- ヒト移動速度アップ
影響値が減少しているとは言え、これがないとまともに撃ち合いができません。前作ほど沢山積まなくとも立ち回れますが、メイン 1 個分ほどはあった方が間違いなく楽です。
相性★★★
- サーマルインク
メインでダメージを与えた敵の位置を、 7 秒の間確認し続けることが出来ます。不意打ちを察知できる「守り」に使えることは勿論、そのままメインで、あるいはハイパーサプレッサーを使ってトドメを刺す「攻め」の使い方ができる超有能ギア。
射程の長いバレルととても相性が良いです。イカ状態の敵は見えないのがたまにキズ。
- 相手インク影響軽減
前作で言うところの安全靴。前線を詰める時、撤退する時、それぞれの行動がスムーズに取れるようになります。爆風ダメージ軽減と組み合わせることで、更なる生存率の向上が望めます。
- メインインク効率アップ
メインもサブもインク効率がいいとはいえないため、インク効率を採用することで立ち回りが楽になります。
前作と比較し、メイン使用後にインクが回復するまでの時間が伸びているため(イメージ的にはダイナモのようなアレ)、インク回復速度アップよりもこちらのほうが良いでしょう。
Splatoon 2 のバレルスピナーは強いのか(まとめ)
スペシャルウェポンに恵まれていないため、一度固められると中々厳しいブキかもしれませんが、メイン自体はまだまだ戦える性能をしています。
圧倒的な連射速度、集弾性をもって敵を薙ぎ払う防衛力・爽快感は前作から変わっていませんので、その点はイカ研究員さんありがとうって感じです。
どうでもいいんですが、個人的には前作よりも、今のゲームスピードの方が好みです。どっしり腰を構えてプレイできるので、プレイ中にもじっくり考えながら次の展開につなげることができます。
だがジェットパックとホコステージ、お前はダメだ。
まだまだアラが目立つゲーム性ですが、まずは 8 月中にアップデートが入ることが告知されています。少しづつ改善して言って、長く楽しめるゲームになってくれることを望みます。
前作あれほど有能な開発陣だったので、きっと期待をしていいはず。
よろしくね、イカ研究員さん。