“メモリーカードへの書き込みが正常に終了しませんでした” – クライアントワークで α7C の限界を体験

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はじめに

先日、ありがたいことに、初めて写真撮影のお仕事をいただきました。つまり、初めてのクライアントワークです。

しかし、想定外のトラブルがボクを襲います。撮影開始から 1 時間ほど経過し、折り返しを迎えたタイミングで、突如画面に表示された不穏なメッセージがこちら。



メモリーカードへの書き込みが正常に終了しませんでした。
データを修復しますか?

[ 実 行 ]
[ キャンセル ]


…………。

……………………。

汗汗汗汗汗汗汗汗汗汗汗汗汗汗汗汗汗汗汗汗汗汗汗汗汗汗

え、今撮った写真だけうまく保存されなかったの? え、今まで1時間かけて撮影してきたデータが全部お釈迦になったってこと? え、え、え?????

当然、こんな画面が表示されたのは初めてです。久しぶりにクソ焦りましたね。Windows XP を使っている時に急に「Unkonwn hard error」のブルースクリーンが出てきた時並に焦りました。

というわけで今回は、SONY α7C で撮影している最中、突如表示された「メモリーカードへの書き込みが正常に終了しませんでした。データを修復します」というエラーメッセージに、なんとか対処してみた、というテーマでお話しします。そして、今後どう備えるべきなのか、僕なりの結論もお伝えします。

エラーメッセージ出現までの経緯

その日は朝から夕方までの撮影で、最終的に 1,000 枚ほどの写真を撮りました。

前日までに SD カードの動作、カメラの設定、ストロボの動作、etc……。思いつく範囲のことを全て事前に確認して、万全の体制で臨んでいました。

その甲斐あり、撮影は順調に進みます。

大体 800 枚くらい撮った時点で、あとワンシーン撮れば無事に終了というところまできました。最後のロケ地で何枚かテスト撮影を行って、さあ本番だ! と意気込んだ瞬間。まさにそのときでした。

冒頭のエラーメッセージが α7C の液晶に表示されたのです。

エラー解消まで

結論からお伝えすると、いよいよこのエラーは解消できませんでした。

エラーが発生したのは、テスト撮影した合計 4 枚。本番の撮影データに影響がなかったため九死に一生を得ましたが、当該データはすべて RAW データが完全破壊。jpeg データは最初の一枚だけは生き残ったものの、残り 3 枚は壊れていました。

エラー発生後に行ったことは、まず、画面に従って修復を実行。続いて修復工程の終了後に α7C の電源を切り、SD カードの抜き直し、α7C を再起動。この 2 ステップを踏みました。

これら作業の後は、幸いにもエラーが起こることはなく、なんとか撮影を終えることができました。

エラーの原因

その後エラーの再現ができていないため、完全な原因特定には至っていませんが、SD カードの不具合である可能性が濃厚です。

当時使用していた SD カードは SanDisk Extreme の 128 GB モデルで、購入からまだ一年程度しか経っておらず、まだまだ寿命には遠いだろうと踏んでいました

しかし、思い返せばここ一ヶ月ほど、α7C の電源を入れた際に「NO CARD」と警告が表示されることがしばしばあったことを思い出しました。

この警告は特に何もしなくても、3 秒と経たないうちに消えていましたし、念の為 Mac のディスクユーティリティでエラーチェックも実施して問題がなかったので気にしていなかったのですが、これが良くなかったですね。

とはいえ、エラー経験後に改めてエラーチェックをしてみましたが、相変わらず SD カードに問題はないと、ボクの Mac くんは仰っています。

そういう意味で、必ずしも SD カードが原因とは断定しづらく、カメラサイドの問題である可能性も完全に否定することはできません。

今後の対策

今回の一件を受けて、SD カードスロットは 2 つあるべきであるという上級者の意見を身をもって体験することができました。本質的な対策は 2 スロットあるカメラに買い替えることかもしれませんが、どうせなら新型が登場するタイミングに合わせて買いたいので、この線は一旦ステイ。

ボクは SD カードを複数枚用意することで対策することにしました。今回不具合に遭遇したものの、メーカーは変わらず信頼性に定評のある SanDisk をチョイス。また、一度に 128 GB を消費することはこれまでなかったので、64 GB を 3 枚購入しました。

これで、もしメディアに不具合が出ても、いつでも差し替えて対応できるようになります。今のところ、新しい SD カードに切り替えてからはまだ不具合は再発していません。

また、知り合いのプロカメラマンに聞いたところ、もう一つ有効な対策方法として、「SD カードのフォーマット」があることもわかりました。

SD カードはフォーマットせずに使い続けていると、エラーが出やすくなる傾向にあるようで、撮影の前にフォーマットをするだけでも、リスクはかなり改善できるだろうとのことでした。

と言うことで、早速フォーマットすることにします。

写真のファイル番号 (これまで何枚撮ったかが連番でわかる) がリセットされるのが嫌で、これまでフォーマットを避けてきましたが、SD カードをフォーマットしても連番がリセットされることはありませんでした。

α7C で SD カードをフォーマットする

PC ではなく、必ず α7C 本体でフォーマットをするようにしましょう。不具合のリスクを低減できます。

手順は次のとおりです。

  1. [ Menu ] → カバンアイコンの 5 ページ目「フォーマット」を選択
  1. [ 実行 ] を選択
  1. フォーマットが完了するまでしばらく待ちます。通常、数十秒で終わるはずです。

α7CR の購入を検討していたけれど、やめた (まとめ)

以上、初めてのクライアントワークで、まさかの事態に遭遇したお話しでした。ビギナーズラックなんて存在しない。いいね。

今回の経験から、SD カードのバックアップを用意しておくことの重要性がよくわかりました。同様に、カメラのバックアップも用意してくべきなのでしょう。

ボクはとにかく α7C の見た目が好き (特に上部がフラットなところ) で、2023 年 10 月に発売された次世代機、α7CR の購入を真剣に検討していました。しかし、今回の一件を経て、次のカメラは SD カードスロットが 2 つあるものにするとを誓いました。

高画素機に非常に興味があり、現行機でいくと α7R V がそれに当たります。ただ、α7R V は発売からすでに 1 年が経過しているんですよね。おおよそ 3 年周期で次世代期が出るので、せっかくだからあと 2 年待っているつもりです。

もし次のクライアントワーク時には、カメラとレンズをレンタルして、自前のカメラと合わせた 2 台体制で臨もうと思います。

念の為に補足しておきますが、趣味で使う分には責任が生じないので、α7C は今でもとてもいいカメラだと思いますし、また、愛してやまないカメラであることに変わりありません。次世代機の α7C II も、α7CR も同様に、非常に魅力的なカメラだと言えるでしょう。

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