塵も積もれば山となる。
2021年もはや半年以上が経過しました。「2020 年に引き続き、今年も節約をするぞ」と意気込みつつ始まった本年は、今のところとても順調。昨年と比べても大きな買い物はほとんどしておらず、着実に節約を継続できているボクです。
さて、ここまで節約を続けていると、今まで気になっていなかった節約ポイントも次第に見え始めました。その筆頭が、Netflix や Amazon Prime、Microsoft 365 Personal (旧 Office 365 Solo) などといったサブスクリプションサービス。いわゆるサブスクです。
これらのサービスは月々たったの 1,000 円ほどで QOL を爆上げしてくれる、ストレスの多い現代社会において必要不可欠なサービスだと世界中から思われはじめています。ボクもそう思い込んでいた一人でした。しかし、本当にそうなのでしょうか?
疑問に思ったボクは、「ま、いつでも再契約できるし、一回解約してみよw」と軽いノリで、登録しているサブスクのほとんどを実際に解約してみました。
結論から述べると、「全然問題ないじゃん!」です。
taheiN さんが契約している (た) サブスク一覧
ボクが解約ことによる影響について触れる前に、先日までボクが実際に登録している (た) サブスクについてまとめておきましょう。
サブスク系サービスは多くの場合、年間契約にすると数ヶ月分の割引が発生します。そのためボクは年間契約しかしないのですが、せっかく一覧にまとめるので、念のため月契約の場合の月額費も掲載しておきます。
サービス名 | 月額 (税込) | 年間 (税込) |
Microsoft 365 Personal | ¥ 1,082 | ¥ 12,984 |
Amazon Prime | ¥ 500 | ¥ 4,900 |
YouTube Premium | ¥ 1,180 | ¥ 14,160 |
Adobe Creative Cloudフォトプラン | ¥ 1,078 | ¥ 12,936 |
Nintendo Switch Online | ¥ 306 | ¥ 2,400 |
PlayStation Plus | ¥ 428 | ¥ 5,143 |
合計 | – | ¥ 52,523 |
これでもサブスクは必要最小限になるように節約をしているつもりだったのに、実は年間 5 万円以上も使っていたことが明らかに。驚愕です。
そして前述の通り、なんとこれら全てを解約しました! そう、タイトル詐欺ではなく、本当に年間 5 万円の節約を実現してしまったのです!
それではこれらサブスクを解約した結果、何が起こったのか。代替手段はどのように用意したのか。サービスごとにまとめてみようと思います。
サブスクを解約した結果と代替手段
Microsoft 365 Personal
今回一番解約に悩んだのが、この Microsoft 365 Personal でした。いわゆる Office ソフトですね。
「Word」や「Excel」、「PowerPoint」をはじめとした Office の中心ソフト群は、最近プライベートでほとんど使っていませんでした。また Windows から Mac に乗り換えたことによって、Mac にプリインストールされている Office ソフトもどきが無料で使えるようになったため、簡単なドキュメント作業はそちらで完結できてしまいます。
ではなぜ解約に苦労してしまったのか。それは Microsoft 365 Personal に内包されているサービス「OneDrive」を超ヘビーユーズしていたためです。
OneDrive とはクラウドストレージサービスの一種。Microsoft 社が所有するストレージサーバーを間借りし、そこに個人のデータをアップロードすることによって、PC、スマートフォン、タブレットなどデバイスを超えて、いつでもどこでも同じファイルにアクセスすることができるようになる超便利なサービスです。
また、Microsoft 社所有のサーバーにデータが保存されると言うことはすなわち、自宅ではないストレージメディアにデータが保存されることになりますから、ただ使っているだけで、勝手にバックアップを作ることができるというとんでもない優れものなのです。
Microsoft 365 Personal を解約すると、当然ながら OneDrive も使用することができなくなります (正確には 5 GB 分のちっぽけな容量だけ継続して使用可能)。するとこれまで OneDrive に保存していたファイルを消失してしまいます。
とはいえ今更、ローカルストレージでの運用なんて耐えきれません。
そこでこの度、自宅でオンラインストレージを実現できる、「NAS」を新たに導入することにしました。OneDrive とどちらがコスパがいいのか、めちゃくちゃ検証しまくった結果 NAS の導入を決めたので、その辺りの検証について、また別記事にまとめようと思います。
ともあれ、Mac と NAS を導入するという、Microsoft 365 Personal の代替手段を用意することで、問題なく解約することに成功したと言うことになりますね。
Amazon Prime
解約するかどうか悩んだサービスその 2。
ボクはネット通販を滅多に利用しないのですが、置き配を使いやすいと言う理由でネット通販を使うときは大体 Amazon で注文するようにしていました。セールも度々あって、安いし。
……と思い込んでいたんですが、きちんと調べてみるとセール中であっても結局価格.comで最安を探した方が安く買えたり、楽天で買った方がポイントを含めるとお得であったりすることがほとんどなんですよね。
もちろん置き配ができないことも店舗によっては発生しますが、それは Amazon でも同じこと。
また、Amazon で便利なサービスのうちの一つ、「定期おトク便」は、プライム会員でなくても使うことができるときた。これすなわち、少なくとも通販機能でプライム会員を維持しなくてはならない理由が完全に無くなったと言うことです。
もう一つ、なくなると困りそうだったのが「Prime Video」の存在です。ボクが見るものといえばアニメくらいですが、それでもやっぱり見るときは見ていたので、解約にちょっとだけ躊躇いました。
それでもきちんとスケジュールを覚えていれば、大抵のアニメはニコニコ動画で見ることができますから、ここはもう勢いで、えいや! でした。
現時点ではまだ年間契約の期間が残っているので、プライムの各種機能を使おうと思えば使えるのですが、実際に切れた時のことを想定して縛りプレイをしています。正直、全然問題ないですね。
YouTube Premium
解約するかどうか悩んだサービスその 3。
通勤時、家にいる時問わずボクは常にYouTube を開いていますから、YouTube Premium は最も活用しているサブスクリプションサービスだと言っても過言ではありませんでした。
Youtube Premium に登録していていいなと思っていた機能は主に次の 3 つです。
- iPhone でバックグラウンド再生が可能になる
- 広告がなくなる
- YouTube Music が使用可能になる
順に見ていきましょう。
まず「1. iPhone でバックグラウンド再生が可能になる」について。そもそもバックグラウンド再生とは、iPhone で YouTube の動画を見ているときに別のアプリを起動したり、スリープ状態にした際にも YouTube 動画の再生を続けられる機能のこと。
この機能を失ったことだけ、正直未だに全く慣れないです。バックグラウンド再生ができないとなると、YouTube 再生中は常に YouTube アプリの画面を開いておかなくてはなりません。つまり、YouTube で音を聞きながらニュースアプリを見たり、移動中ラジオ感覚で YouTube を流しながら iPhone をスリープ状態にしてポケットに突っ込んだりすることができなくなるのです。
特にスリープ状態にできないのは致命的で、YouTube を再生している間画面が常に点灯し続けているため、もりもりバッテリー残量が減っていきます。モバイルバッテリーと組み合わせて使うか、外出先では YouTube の視聴を自重するかくらいしか、対策がないかなと思います。
続いて「2. 広告がなくなる」について。YouTube Premium の解約に伴って広告が復活しましたが、これは思いのほか問題ないです。流石に解約後初日は広告によるテンポの悪さに嫌気が刺しましたが、数日もするうちに慣れました。
ですから「バックグラウンド再生はどうでもいい、広告が鬱陶しい」と言う方は、一度試しに YouTube Premium を解約してみるのもありだと思います。
最後に「3. YouTube Music が使用可能になる」。これも正直なくてもどうとでもなりますね。作業 BGM としてクラブミュージックを流す運用が便利と言えば便利だったんですが、ぶっちゃけ単純作業を除いて BGM のない環境の方が人間は集中できるという研究結果もあったりするので、かえって効率的に人生を過ごせる気がします。
と、ここまで便利な機能を振り返ってきましたが、なんと言っても高いんですよね、このサービス。月額 1,180 円は、ボクが登録していたサブスクの中でも最高値です。バックグラウンド再生のためだけにこれだけの月額を払うのはちょっと違うかなと言うことで、解約生活を今のところ進めています。
一応、Safari の PinP 機能を使うことでの裏技があるにはあるみたいですが、いちいち工数がかかる方が面倒くさいので、試していません。
Adobe Creative Cloudフォトプラン
Photoshop と Lightroom がセットになった、Adobe CC の軽量プランです。
直近では YouTube 動画やブログのサムネイル作りに Photoshop しか使っていませんでしたから、明らかなオーバースペック状態が続いていました。なくなってもどうとでもなるサービス筆頭でしたので迷わず解約することに。
ただ、Microsoft 365 Personal を同時に解約してしまうと、近い感覚でサムネイル作成ができる PowerPoint も使えなくなってしまいますから、別途画像編集アプリとして「Affinity Photo」を購入しました。
Affinity Photo は Photoshop と比べると流石に使いやすさや機能面で見劣りしますが、それでもサムネイル作成程度の作業なら全く問題なく行えます。
通常時は 6,000 円の買い切りソフト。ボクが購入したときはたまたまセール中で半額の 3,000 円で入手できました。詳細なレビューは別記事でできればと思いますが、安価な画像編集ソフトを求めている方には、十分おすすめできるものだと思います。
Nintendo Switch Online
Nintendo Switch でオンライン通信を行うために必要なサービスです。年間 2,400 円しかかからないし、放置でもいいかなあと思ったんですが、今回甘えを許さず断捨離することにしました。
ボクが Switch を起動するのは 2 カ月に一度あるかないかくらい。そのほとんどが「大乱闘スマッシュブラザーズ SP」です。スマブラをプレイする以上オンライン対戦が必須になるんですが、プレイしない期間の方が圧倒的に多く、仮に 2 カ月に一度のプレイなのだとしたら、プレイするたびに 1 カ月のプランを契約した方が、年間数百円お得になります。
と言うことで解約しました。まだ年間契約期間中ではありますが、前述の通り普段は全く遊ばないので、問題ありません。
それにしても、年間 2,400 円は本当に安いよなあ。PS Plus もこれくらい安くなってくれればいいのだけれど……。
PlayStation Plus
と言うことで最後に PS Plus。PlayStation でオンライン通信をするために必要になるサービスです。
PS Plus は現時点で正式に解約したわけではなく、契約の自動更新を止めました。
Switch と違って割と毎週プレイするので、ボクにとっては YouTube Premium に並んで利用度の高いサブスクリプションサービスの一つと言えます。Nintendo Switch Online と比較して 2 倍近い金額がかかります。今まで金額なんて全く気にしたことがなかったんですが、こうして改めてみるとやっぱり高い気がしてきます。不思議ですね。
今の生活に必要不可欠なサービスではあるのですが、ボクもいい年ですから、そろそろ人生に対するゲームにかける時間割合を減らしていきたいなと……。ダラダラとゲームを続けるのはひとまずやめようと、ある意味ケジメをつける目的で、まずは自動更新をストップした次第です。
来年の 2 月まで期間が残っているので、その後どうするかはその時改めて考えます。
あなたに本当に必要なサービスを見極めよう
ここ数年で一気に浸透したサブスクリプション文化。便利なのでついつい登録してしまいがち。そして自分では節約しているつもりでも、思っている以上の出費につながっているのだと、今回整理してみてボクは初めて気が付きました。
サブスクリプションサービスのいいところは、一度解約しても、いつでも再契約ができること。解約してみて「やっぱり必要だった」となれば、簡単に解約以前の環境に戻すことができるのです。
本当にそのサービスは自身にとって必要なのかどうか。一度考えてみると新しい発見があるかもしれませんよ。