PGYTECH の「OneGo Air Backpack」を購入してから 3 ヶ月以上が経過し、良い点や悪い点が鮮明に見えてきました。
ボクにとって初めてのカメラバッグでしたが、ほぼ毎日、日用使いを兼ねた運用でも概ね良好な印象です。
ただ、より良いカメラバッグを求めて沼る気持ちもわかりました。
OneGo Air BackPack って?
OneGo Air BackPack は PGYTECH 社 (中国) が販売するカメラバッグです。サイズ違いで 20 L と 25 L のラインナップがあります。
ボクはカメラ以外の日用品もたくさん持ち運びたかったため、大きな 25 L サイズを選びました。
PGYTECH といえばボクが購入した OneGo Air BackPack よりも、フラッグシップである「OneMo 2 Backpack」の方が馴染み深いかもしれません。
OneGo Air Backpack は OneMo 2 Backpack よりも一回り小さく、またモダンなデザインが特徴で、日用使い向きである点が魅力です。
ちなみに中国製品は品質が粗悪なイメージがあるかもしれませんが、カメラ関連ではむしろ信頼性の高いメーカーも多いです。PGYTECH も信頼できるメーカーの一つですね。日本はもちろん、欧米でのユーザもたくさんいます。
OneGo Air BackPack の優れた点
3 ヶ月間使用してわかった、優れた点や魅力的な点を紹介します。
70-200mm の望遠ズームレンズも余裕で入る大容量
OneGo Air Backpack は取り外し可能なパーティションで構成される「ModulePro」が採用されています。
持ち運びたい機材に合わせて自由にレイアウトできるのが特徴で、70-200mm のような大きな望遠レンズはもちろん、レンズをつけたままのカメラや超広角レンズなど、楽々収納することができます。
ボクのレイアウトは上の写真の感じ。仕切り板やスペースが余っているので、今後ストロボやカメラボディなどの機材が増えてもまだまだ安心できる余裕の容量です。
- 収納している機材
- SONY α7C
- SIGMA 28-70mm F2.8 DG DN | Contemporary (カメラに装着)
- SIGMA 14-24mm F2.8 DG DN | Art
- SIGMA 70-200mm F2.8 DG DN OS | Sports
サイドアクセスでレンズ交換がスムーズ
カメラバッグには今や必須ともされるサイドアクセス、もちろん完備です。
バックパックを地面に置かずとも、片方の肩に引っ掛けたままレンズ交換ができるので、スナップ撮影をしていても気軽にレンズ交換ができます。
素早くレンズ交換ができるので、狙ったシーンを逃しづらいのもいいですね。
マグネット式の蓋で「瞬時」に開閉
開閉に便利な PGYTECH オリジナルの「2 段式マグネットバックル」が採用されています。
開ける時は片手の親指でクイッと持ち上げれば OK で、閉めるときは何も考えずただ蓋を下げるだけ。世の中の全てのバックパックに採用して欲しいくらい便利で、気に入っています。
ファスナーで密閉されるわけではないので防水性能を懸念していましたが、都内で記録的な暴風雨を記録した 2024 年 3 月 29 日の悪天候であっても中身が濡れることは全くありませんでした。
よほど激しい台風の日でもない限り、雨による心配はしなくてよさそうです。
一応専用のレインカバーが販売しているので、心配な方はこちらで安心を入手できます。個人的には不要かな。
16 インチ MacBook Pro と 12.9 (13) インチ iPad Pro を同時に収納できる
PC ポケットに余裕があるのも OneGo Air Backpack の良いところです。16 インチの MacBook Pro を余裕を持って収納できます。
それだけでなく 12.9 (13) インチの iPad Pro も同時に収納できます。なかなかこの 2 つを両立して収納できるバックパックは存在しないので、大きな魅力の一つだといえます。
背負い心地も良好
肩ベルトは細くて、クッション感なさそうな見た目をしています。しかし実際に背負ってみると、窮屈さや肩の痛さを感じません。むしろ背負い心地がいいです。
胸の前で固定するベルトも備えているので、レンズ交換が必要ないときは一層快適に背負うことができます。
スーツケースにガッチリ固定、そのままサイドアクセスもできる
背面にスーツケース専用ベルトが完備されているので、旅先でも安心です。
激重バッグを背負い続けることなく移動できるのはめちゃくちゃありがたい。ガッチリホールドされるので、ぐらつく心配もありません。むしろキツキツすぎてスーツケースに差し込む難易度は高め。
そして何より、スーツケースに固定したままサイドアクセスが使えるのが非常にいいです。
OneGo Air BackPack のダメな点
収納部のクッション性は低いし、雪崩のリスクもある。使いやすくはない
ModulePro によるパーティションや仕切りパーツには、ほとんどクッション性がありません。質感はややペラペラ気味のプラスチックボードに布があてがわれたような感じ。
普通に背負って持ち運ぶ分には全く問題はありませんが、乱暴に地面に投げ置いたりすると、機材が故障するリスクがありそうです。
またパーティションのレイアウトの自由度は思ったほど高くない印象で、機材をぴっちりギチギチに詰めるパズルゲーム的な快感はありません。
さらに雪崩のリスクもあります。画像のように奥行きがあるわけでもストッパーがあるわけでもないので、普通のバックパックの感覚で前面ファスナーを開けると、雪崩が起こって機材が大破します。
前面を開ける場合はきちんと地面に寝かせて開けましょう。
使いやすいとは正直言いづらいですね。
パーティションの隙間から小物が下に落ちていく
仕切り板の前後左右に、微妙に隙間があります。赤い部分が筒抜けなんです。
構造上仕方がないにしても、Magic Mouse のような小さく薄いアイテムは、この隙間から下に落ちていってしまいます。
初めて Magic Mouse が落下した時は 70-200mm のレンズの影に完全に隠れてしまって、失くしたのだと勘違いして発見まで数日かかったことがありました。
落下時に機材へダメージが入る恐れもあるので、小物はポーチに入れるなどして落下しないための工夫が必要です。
サイドアクセスが片側しかない
サイドアクセスが正面から見て右側にしかありません。
そのためサイドアクセスから交換できるレンズは、最大でも仕切りの段数分の 3 種類に限られます。ボクのように日用使いと兼用している場合は一番上の段が潰れるので、2 種類が最大。
ボクの場合は望遠、超広角ズームの 2 種類で十分ですが、よりたくさんのレンズを交換する場合は、両側サイドアクセスができるカメラバッグを購入した方が良いでしょう。
自立しない
OneGo Air Backpack は残念ながら自立しません。
一番下の階層に入れたアイテム次第で自立するようにできるかもしれませんが、70-200mm のレンズを最下段に収納しているボクの環境では自立不可能です。
地味に不便ですね。
財布などの貴重品を出し入れしづらい
貴重品はメインコンパートメントのチャック付きポケット (赤枠部分) に入れたいですよね。
でもこのポケットへのアクセス性が最悪です。両側のチャックほぼ全開まで開放しなければチャックの開け閉めや、手の出し入れができません。
強引にアクセスしようとすると雪崩のリスクがあるので、体勢に気をつけるか、地面に OneGo Air Backpack を寝かせて取り出す必要があります。
それなりに日常的に発生するので、明確なストレスポイントです。
デザイン重視で日用使いも兼ねるならおすすめの選択肢
実はボクがこのカバンを気に入っている理由がもう一つあります。それはデザインが好き。
デザインは好みの問題なのでメリットとしてあえて触れませんでしたが、めっちゃ格好いいと思っています。カメラバッグ感が一見ないのもいいところですね。でかいけれども。
純粋なカメラバッグとしての性能はイマイチかもしれませんが、日用使いできるおしゃれなカメラバッグとしては及第点な製品だと思います。
今のところは買い替えたいと思ったことは一度もないので、これからも長く使っていくつもりです。