M1 Mac でゲーム実況配信しよう【キャプチャーボード編】

M1 で、ゲーム配信できるじゃない!

以前の記事で「M1 Macではゲーム実況配信ができない」とお伝えしましたが、コメントでゲーム実況ができることを教えていただきました。改めて、貴重な情報をありがとうございました。

ということで、今一度 M1 Mac でゲーム実況配信することができるのか調べてみたところ、海外を中心に M1 Mac で実現している事例が多数見受けられました

そこで、M1 Mac でゲーム実況を行う環境を構築するために必要な機材をまとめてみることにします。今回は第一弾、キャプチャーボード編。

目次

USB Web カメラと認識されるキャプチャーボードを使う

Mac が USB Web カメラと認識してくれるキャプチャーボードを使えば、多くの場合 M1 Mac でもゲーム画面・音声をキャプチャーすることが可能です。

正確に言うと、「UVC・UAC* 対応対応」のキャプチャーボードですね。これさえ分かってしまえば、M1 Mac で使用できるキャプチャーボードの選択肢が割とたくさん存在していることがわかります。いくつかご紹介しましょう。

*UVC: USB Video Class / UAC: USB Audio Class のこと。映像・音声データをそれぞれ USB 規格でコンピュータに取り込む規格。

Elgato Game Capture HD60 S+

海外の M1 Mac ゲーム実況配信者の多くがこのキャプチャーボードを使用しているようです。ボクが現在進行形で使用中のキャプチャーボードと同じメーカー製で、性能や使い勝手は間違いありません。パススルー機能が搭載されているので、分配器を用意しなくても遅延対策ができるのが主要メーカーの Good ポイントですね。

実際に使用している海外ユーザーの動画がこちら。

ひとつ下のモデルである「Game Capture HD60 S (「+」がない)」は UVC に非対応。M1 Mac ではうまく動作しないので、もし購入を検討されている方はご注意を。

また、その逆にひとつ上位モデルで 4K 60 fps 録画や HDR 10 録画に対応する「Game Capture 4K60 S+」は、2021 年 2 月時点でそもそも macOS に対応していません。M1 に限らず Intel Mac でも使用できないので、こちらも気をつけましょう。

AVerMedia Live Gamer ULTRA – GC553

ゲームキャプチャーボードメーカーとして Elgato に並んで有名な AVerMedia 製のキャプチャーボード。カタログスペックは Elgato HD60 S+ と変わりませんが、GC553 は M1 環境だと最大1080p / 60 fps までしかキャプチャーできないことに注意しましょう。

実際に M1 Mac と GC553 を組み合わせて使用している動画を見つけることができなかったので、そういう意味では HD60 S+ の方が確実で、おすすめです。

実は HD60 S+ の方も、4K でストリーミングをしている事例を見つけることができていません。もしかすると GC553 と同様に、M1 では 4K 非対応説があるかもしれません。情報をお持ちの方がいらっしゃいましたら、コメントお待ちしています。

ちなみにデフォルトで Thunderbolt 3 に対応で HDMI からの変換が必要のない「Live Gamer BOLT – GC555」は、UVC・UAC に非対応。残念ながら M1 向けには、なし。

Blackmagic Design ATEM Mini Pro

Blackmagic Design というプロの映像エンジニア向けメーカーから発売されているキャプチャーボードもといスイッチャー。最近は動画編集ソフト DaVinci Resolve で馴染みある方も多いかもしれません。製品名は「ATEM」と書いて「エーテム」と読みます。

こちらは日本の使用事例がありました。

映像入力が 4 発あるので、PS4、PS5、Nintendo Switch に加えてカメラ映像や XBox まで同時に取り込むことができます。映像出力も 2 発あり、PC とゲーミングディスプレイへの分配も可能です。遅延を考えれば、ATEM を挟む前に分配しておいた方が無難かもしれません。

本来の用途はキャプチャーボードではなくスイッチャーなので、OBS に頼らずとも、これ単体である程度の絵作りができてしまうほか、録画や配信までできてしまいます。この汎用性の高さとコロナ禍が重なって、昨年は一時期入荷まで 3 か月待ちになっていた時期もあったとか。

欠点を上げるとすると 4K 非対応であるところ。1080p / 60 fps で頭打ちなので、最新世代ゲーム機のキャプチャをしたいときは少々物足りなさを感じます。

なお、録画機能と配信機能を排除した「Blackmagic Design ATEM Mini」は Pro の約半額で手に入れることができます。

Y&H HDMIキャプチャカード

1080p 対応の最安値を探してみました。なんと 1,000 円切り

ただし、国内テックメディア『PC Watch』の記事によると、やはり画質や音質は価格に沿ったものであるとのこと。キャプチャーボード内部で 720p にダウンスケールしたのち 1080p にアップスケールして映像出力するため、映像は荒い。音もモノラルになってしまうそうです。

また、遅延なしでプレイするためには分配器が別途必要になります。

「取り急ぎゲーム配信や録画がしたい!」という用途にはありかもしれませんが、長く使うならこれまでに紹介しているような「良いもの」を揃えたいところです。

ボクが組みたい構成はこんな感じ

上記のほかにも、UVC・UAC に対応したキャプチャーボードが世の中にはたくさん存在します。ボクが今購入を検討しているのは、「Blackmagic Design DeckLink Quad HDMI Recorder」です。

4K 60 p、HDR 対応はもちろんのこと、もろもろプロフェッショナルな技術の盛り込みでとにかく高画質・高音質を追求できるキャプチャーボードです。

M1 Mac での動作事例はこちら。

ただし、単品でなんと 66,000 円と超高額。さらに、M1 Mac につなげるためには PCI Express から Thunderbolt 3 に変換する必要があります。この変換器も格好いいもの (Sonnet Echo Express SE1) を買おうとすると 3 万円近くかかってしまいます。つまりキャプチャーボードだけで 10 万円かかってしまうわけですね。M1 MacBook Air がもう一台買えてしまいます。

無慈悲なことに、さらに出費が必要になるかもしれません。そう、遅延対策の分配器。ボクは PS4 (そのうち PS5 になる予定) と、Nintendo Switch を併用しているので、2 入力 2 出力の切り替え機を理想とします。

これがまた、4K 対応となるとなかなか売っていないのです。調べた中で一番良さそうなのが「サンワサプライ SW-UHD22」ですが、なぜかシルバー。ダサい。

そしてこいつも 1 万円します。高い。

ここまで書いてきて、「あれ、HD60 S+ で良くね?」と感じてしまいました。配線もごちゃごちゃするし、ここまでコストかける必要あるんけ……。

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